東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream (サンドリと呼ばれてます)

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【報告】10月29日(木)「避難の権利」を求める全国避難者の会設立記念集会@参議院議員会館での『3.11避難者の声』

20151029 @参議院議員会館


10月29日(木)「避難の権利」全国避難者の会設立記念集会@議員会館での
3.11避難当事者のリレートーク〜知り合うことからはじめよう〜で、
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream (略称:サンドリ)代表の
森松明希子(福島県→大阪府・母子避難)が登壇させていただきました。

【3.11避難者の声】(55分~1時間06分・文字起こし)



「皆さん、こんにちは。森松明希子と申します。
私は、福島県の郡山市から大阪市に避難をしています。
子どもは2人いまして、母子避難をしています。
夫は、今も福島県郡山市で同じ仕事をずっと続けています。
0歳で大阪に連れてきた私の娘は、先週、5歳になりました。
0歳の時から父親と一緒に暮らすという生活を知りません。
3歳(の時)に連れてきた上の子は、福島県民でありながら、
大阪の小学校に昨年入学して、今小学校2年生をやっております。
震災の日は、東北弁を覚え始めた、
ずーずー弁を話し始めた可愛い盛りでしたが、
今はばりばりの関西弁をしゃべります。(笑)

 避難を続けて4年半以上が経ちましたが、
あの時と状況は何も変わっていないと私は感じます。

今日は「「避難の権利」を求める全国避難者の会」の設立記念集会で
発言の場を与えてくださいまして本当にありがとうございます。

 皆さん、会場の斜め後ろを振り返って、
ちょっとあの白板をご覧いただけますでしょうか。
関西から持ってきました。
20151029避難の権利全国@参議院議員会館展示

チラシにもお配りしていますように、
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dreamが、
関西に避難をした人たちの声を一生懸命この1年をかけて集めました。

例えば、川柳「避難者あるある575」を集めました。
こんな川柳があります。

「安全論 健康被害を 無きことに」(ペンネーム:空さん)。

「母子避難 私が倒れたら どうなるの・・・」(「けっこう切実です」さん)。

「避難して 底を尽きてく 我が貯金」
  (ペンネーム:「どなたか庭の除染土お引き取りいただけますか?」さん)。

「子の不調 その都度ひばくに 思いはせ」(ペンネーム:症状ありさん)。

こんな形で、声を集めれば、
こうしてスピーチをしに大阪から、関西から駆けつけれないけども、
多くの思いを持った避難者の方たちが、
この日本の国には、北海道から南は沖縄まで、
全国ばらばらに散らばって、今なお避難生活を続けています。

 今日は、全国各地で「避難の権利」の確立を求め、
日々ご尽力くださっている多くの方々がこの会場でも集まっておられるわけで、
私は今日何を話そうか考えました。
私の考える「避難の権利とは生きる権利」ということの
意味をお伝えしたいと思います。

 「避難の権利」とは、人が命の危険に直面した時に、
自分の身を守るために、
そこから待避することは当然の権利であり、
憲法で保障されている基本的人権です。

なぜ「避難の権利」が大切なのか。
人の命や生命に直接関わる権利だからです。

多くの人たちが、身の危険に直面したら逃げるのが当然で、
逃げることは簡単にできると思い込んでいます。

でも、今回3.11後の東京電力福島第一原発事故を経験して、
そんなあたりまえのことができない社会的状況があることを、
私たちは身をもって知ったと思いますし、
今5人の方たちが登壇されて仰ってたことのように、
私も含めてですが、現在も避難した人たちは、苦境に立たされています。
それは、避難した人たちだけでなく、避難していない人もです。

あまりにも当たり前過ぎて、
憲法の人権カタログに記載する必要もないと思われていたことも、
現実に原子力災害という人災を通じて、
そしてその経済的利害関係がからむ社会構造の中で、
あまりに当たり前の権利が踏みにじられていることに気づいた訳なのです。

気づいた人は、それをきちんと社会に、
具体的に、分かりやすく、理解が得られるように、
訴えなければならないと私は思います。

自分の選択の正当性だけを主張していたのでは、
いろんな立場の人が、立場を超えて繋がることはできません。
その時に、憲法にはこういう条文もあります。
憲法13条、「個人の尊厳」というものです。
この「個人の尊厳」に基づいた基本的人権の尊重というところで、
それを道しるべにして進んで行くべきだと私は思います。
それが、1人1人が大切にされ、選択の(ちがい)、
置かれた状況のそれぞれの違いを乗り越えて、
互いに尊重しながら真の復興に向かえる唯一の方法であると私は考えます。

 そして、何度も繰り返しますが、
人の命や健康よりも大切にされなければならないものはないのです
経済活動を支えるのも人です。
復興に携わるのも人です。
原子力の事故の収束にあたるのも人です。
それらの人は、生きてこそ、健康であってこそ
そして命を繋いでこそ
そういうことに携われるのです。

この最も大切で、そして普遍的で世界共通のこと、
命を守る行為が原則であるということに一致点を
私は求めるべきだと思うのです。

 「避難の権利」は、何度も申し上げますが、
避難をした人たちだけの正当性を求める権利ではありません
ひとたび、原子力災害を経験した私たちは、
何が最も大切にされなければならないか、
それを考えて行動に移し、アクションを起こし、具体的に進んで行くのが、
次の世代にバトンを渡す大人の責任だと私は思います。

この会場は、国会の参議院議員会館で、
国会議員の先生方も今日はたくさんお見えになっています。

私は、関西で今司法裁判所に「避難の権利」を求めて、
近畿地方では、大阪地方裁判所、京都地方裁判所、神戸地方裁判所に、
それぞれ100人以上の避難者たちが集団で提訴をしています。
損害賠償という形をとっていますが、
日本の国は民事訴訟か刑事訴訟しか出来なくて、
憲法訴訟は出来ないからやっているんです。
多くの全国で起こっている1万人を超える原告になった人たちは、
みんな口を揃えて言います。
「この裁判は、人権救済裁判なんだ」と。

子ども被災者支援法という法律が出来ても、
中身がなく、骨抜きにされ、店ざらしの状態では、
具体的に人は救えません。
もう頼るところは、司法裁判所しかなくなったから、
裁判所にお願いをしている訳です。

 普通の暮らしをしていた、
皆さん(と)同じように普通に暮らしていた普通の人たちが、
裁判を起こしてまで「避難の権利」を訴えなければばらないんですか。
危険を感じたら逃げるのが当たり前だと私は思うのです。
どうして、命を守るという原則的な行為が、
裁判所にまで訴えて、確立をしなければならないのか、
というところに私はとても今の現状のおかしさを感じます。
そのことを、今日はこんなに大勢の心ある皆さんと共有できて、
本当に私は嬉しく思います。

 私は、大阪の方に避難をしていますから、
大阪や兵庫や京都、滋賀、奈良、和歌山・・・
そこに散らばる人たちと声を合わせて、
顔は出せない、先ほども言われていました、
私たちの間では関西ではその人たちのことを
「隠れ避難民」と呼んでいます。
なぜ隠れなければならないのか。
「隠れキリシタン」ならぬ「隠れ避難民」だと。
最初に、ご登壇の宍戸さんも仰っていました、数さえ分からない。
こんな現状で、本当に世界に対して恥ずかしくないのでしょうか。
そういう風に私は思います。

人類史上、チェルノブイリの事故も経験しています。
避難しているお母さんたちが一番切実にその教訓として声を(聞き取って)参考にしているのが、
チェルノブイリのお母さんたちの証言です。
そして今福島のお母さんだけでなく、福島の被害に遭った人、
先ほども堂々と「私たちは被害者です」と仰っていた登壇者の方もおられました。
声を合わせて、私は命を守る行為が原則であるということを
社会に伝え続けていきたいと思います。

でも、1人で声を上げることは、反発も大変あります。
それは、(そちらに座っておられる)山本議員が一番よくご存知だと思いますけれども、
テレビの向こう側で本当に励まされていました。
20151029 山本太郎議員 ツーショット

1人1人が勇気ある行動と、バッシングにも耐えながら、
原則的な行為は、そして普遍的なことは何なのか、
命を守る行為が原則だとお思いであるならば、
「避難の権利」の確立を求めて一緒に歩んでください。

長い時間、ありがとうございました。

(2015年10月29日(木)「避難の権利」全国避難者の会設立記念集会@議員会館
3.11避難当事者のリレートーク〜知り合うことからはじめよう〜)


リレートークのあとは小グループに分かれてディスカッションの時間でした。
20151029 ワークショップ 川田龍平議員と@参議院議員会館

川田龍平議員に避難者の現況を力説。
20151029 川田龍平議員に力説@参議院議員会館

終了後の懇親会。終盤、山本太郎議員も駆けつけてくださいました。
20151029 山本太郎議員 懇親会にかけつける
北海道〜九州まで全国各地に散らばる避難者が時間の許すかぎり、意見交流をしていました。

最後になりましたが、
会場の手配等、福島みずほ議員に大変なご尽力を賜りありがとうございました。
20150717福島みずほ議員と子どもたちとDSC_1015
当日のお写真が撮れなかったので別日(福島議員ご来阪時20150717)の写真です。

他にも多くの国会議員の先生方が、
長時間に渡り避難者の声をお時間の許す限り聞いてくださいました。
ぜひ具体的な立法・施策につなげてくださいましたらありがたいです。

たくさんの心を寄せて下さる皆さまとご一緒出来ましたこと、
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

※最後になりましたが、議員会館での森松明希子スピーチ部分を文字に起こしてくださいました
弁護士の金原徹雄先生に心から御礼申し上げます。
参照・金原徹雄のブログ
http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/2015-10-30.html

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