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「母子避難、心の軌跡〜家族で訴訟を決意するまで〜」(かもがわ出版)の出版・増刷のご挨拶(御礼)

森松明希子です。
いつも惜しみない皆さまのご協力とご支援に心から感謝申し上げます。
昨年の12月に出版させていただきました
拙著「母子避難、心の軌跡」(かもがわ出版)の
初版2500部の在庫がなくなり、
4月18日に、第2版が500部増刷されましたが、
そちらも市場より完売となりまして、
8月22日に、第3版も増刷されましたので、
お礼と報告を申し上げます。
http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ha/0676.html
皆さまの宣伝、頒布のご協力の賜物です。
本当にありがとうございます。
これまで私は多くの方々に支えられて、東日本大震災から2年半の節目を迎えるまで
を手記にまとめる事が出来ました。私がこの手記を書いたのは、福島第一原発の事故
を教訓と出来なければ、将来を背負って立つ未来ある次の世代や子どもたちに顔向け
が出来ないと思い、私に出来る事は何かと考えたときに、3.11の当時から現在に至る
まで、何が起こったのか、そして普通に暮らしていた住民がどういう状況に置かれ、
なぜ母子避難という選択を選んだのかを克明にお伝えする事しか今の私には出来ない
と思い至りました。ひとたび原子力発電所が事故を起こせば国民はどういった状況の
下に置かれるのかを証言する使命が、当時の福島を経験し、今なお福島と大阪の二重
生活を続けている私にはあると思い、拙い文章ではありますが、書き残そうと思いま
した。
私はこの手記を出来るだけ多くの方々に手に取っていただきたいと思っていま
す。東日本大震災とそれに伴う原子力発電所の過酷事故の現実を我が身に置き換えて
想像し、ともに考えていただきたいと切に願っています。とりわけ、同じ立場の子ど
もを育てる「ふつうの暮らし」をしている多くの「お父さん」「お母さん」に手に
取っていただきたいです。そしてまた、全国に散らばる「原発避難民」と呼ばれる避
難者の皆様、放射能汚染地域にとどまり日々低線量被曝から身を守る為に奮闘されて
いる被災者の方々がそれぞれのお立場で、被害の実態を語るほんの少しの勇気と励み
になればと願わずにはいられません。そういった方のお手元に届きますよう、
引き続き、皆様の お力を是非ともお貸し頂けたらと思います。
どうか、東日本大震災および原発事故について真実を語る「場」を、「空気」
を、「環境」を与えて下さい。私が語らせて頂いているのと同様に、多くの方が口を開
き、声なき声が「声」になる日がこの本を通じて実現出来る事を願って止みません。
避難した人、とどまる人、帰還した人全てが尊重され、個人の尊厳が守られますよう
に、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
また、いよいよ9月18日(木)には、
大阪地方裁判所にて
「ふつうの暮らし 避難の権利 つかもう安心の未来」裁判(原発賠償関西訴訟)の
第1回口頭弁論が開かれます。
拙著の頒布・宣伝のご協力と合わせて、
裁判の意義をご理解いただき、
裁判支援もご協力頂けましたらと思います。
今後ともともに歩んで頂けますよう、
心からお願い申し上げます。
森松明希子