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【東日本大震災避難当事者から見える8年後の被災者・避難者の子どもの人権状況と課題】 東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)代表 森松明希子(2019年11月18日・講演資料)
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)代表・森松明希子の
講演会資料(レジュメ)を公開致します。




東日本大震災避難当事者から見える8年後の被災者・避難者の子どもの人権状況と課題
2019年11月18日
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)代表
森松明希子
1.はじめに
東日本大震災及び東電福島原発事故から8年8ヶ月が経過したが、当初から現在に至るまで、原 発事故の被災者、 特に区域外避難者の実数と実態は未だに日本国政府によって把握されていない。 従って、的確な施策の実施や保護がなされるに至っていないことは自明である。また、被災者・ 避難者の声(意見) は原子力災害直後から現在に至るまでほとんど考慮・反映されていないという 点が指摘できる。特にこのような状況の中で、被ばくに最も脆弱な原発事故被災・避難者の子ど もの権利状況について、子どもの権利条約の4つの基本原則全てに違反する状況が8年間、継続 的に続いている点を指摘する。
2.子どもの「最善の利益」が第一次的に考慮されていない
原発事故直後、放射能汚染は広範囲に広がるも人々に情報は知らされず無用な被ばくを重ねた。 特に区域外避難者はほとんど公的支援がない。 信頼できる正確な情報提供も被ばく防護策もない中で被災者・避難者は苦闘している。
↓
「避難しても地獄、とどまっても地獄」という劣悪な状況が継続的かつ常態化している。
3.子どもの生きる、発達する、育つ権利の侵害
・放射線被ばくから免れ健康を享受する権利(被ばくからの自由、避難の権利)が特に子どもに
は全く確立されていない。「避難」は「保養」の最たるものであるところ、親・保護者の避難や
保養といった選択が子どもの被ばく拒否権・被曝防護権を左右することとなり、自力で避難を出
来ない全ての放射能汚染地の子どもたちに等しく被曝を避ける権利が行使できない。
※放射線被ばくから免れ健康を享受する権利=被ばくからの自由(避難の権利)
権利内容=被ばく拒否権(被ばく防護権)・ 選択的被ばく回避権・被ばく情報コントロール権
根拠=基本的人権、日本国憲法前文、13条、25条 、国際人権法
・被ばく防護の対策や制度が公的機関により等しく実施されていない。
・「保養」は民間・ボランティア任せ、「避難」は自己責任という名の国・自治体の保護義務の 放棄のため区域外避難者(いわゆる自主避難者)は自力避難を強いられている。当然子どもの避 難への意思決定の自由も奪われることになる。
・モニタリングポストは放射能の「見える化」による被ばく防護策となるが、撤去の動き
・本来国がやるべき県民健康調査の縮小の動き
↓
∴到達可能な最高水準の健康を享受する権利の侵害(子どもの権利条約24条1項に反する)
子どもの生命に関する固有の権利侵害ほか生存発達を最大限確保していない(同6条1項、2項、 9条1項、3項)
特に被ばくに脆弱な児童の最善の利益が主として考慮されているとはいえない(同3条1項違反)
(参照)国連人権理事会森松明希子演説、 第3回UPR勧告(4か国)(別紙参照) 、グローバー勧告、
「母子避難、心の軌跡」(かもがわ出版)97-99頁
4.子どもの差別されない権利の侵害
・多様な被害実態を市民社会も把握していない。
例)復興庁の発表する避難者数の実態との齟齬、乖離、指摘後も改善なく8年経過
→初動ミス。 避難者数は政策立案の基となる重要な数字。復興庁はもとより受け入れ先自治体 は被災者・避難 当事者の声に耳を傾け、避難者数を含め正確な実態把握に努めて基本的人権に基 づく保護義務を履行すべき。
・学校、教育の現場での311被災状況、実態の把握、避難者への理解の欠如
・避難をするしない、被ばく防護策への意識の違い、親の判断などにより差別される。
・避難者いじめ問題(電気消したら光る、放射能がうつる、菌扱い/レントゲン撮るのと一緒、 飛行機に乗っても被ばくする、住んでる人もいるのに神経質、気にしすぎ、「放射脳」と揶揄され る、自然放射能もあるではないか/お金貰ってる、焼け太り←これらはいずれも的外れで、避難の 実相・実態に対する無知・不知からの悪意なき精神的追い込み)
(参照)「3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ」具体的事例多数掲載
※避難者いじめ事件「あのあときたくさん死んだから生きると決めた」少年の例は氷山の一角
・強制避難区域と区域外避難の保護・施策の不均衡による差別
「自主避難」は「自力避難」であるにもかかわらず根拠なき誹謗。
「自主避難」=勝手に避難した人、と印象付けられているためより意見表明に対して過酷な状況。
放射能が五感で体感出来ないことへの充分な理解、発言のための社会的環境が整えられていない。
・実際に避難した人と留まる人、帰還した人への差別的取扱い(帰還する人だけ引越し費用など)
・一般の被災していない人との差別的取り扱い
福島県民のみ年間20ミリシーベルトを受忍させられている。
(一般公衆の被ばく限度は年1mSv)
・不当なバッシング(非国民、歩く風評被害、裏切り者などの誹謗中傷)ー結果→「隠れ避難 民」
・避難継続のための制度・施策の皆無の一方で政府の帰還政策のみの強化
→経済的困窮ほか避難 の継続の困難
→望まない帰還
→無力感、自暴自棄、自己肯定感の欠如(どうせボクは病気になる)
→過去を黒塗りする人生(アイデンティティーの喪失)
・アイデンティティーの喪失
避難の正当性・相当性への社会の不知、繰り返される避難者数カウント漏れにより避難実態の 基礎データも実態も把握されない
→大人社会のバッシングやヘイトを間近で見るこどもたち
→避難者であることを明かすことができないことは
自身のアイデンティティーや存在意義も否定されていることと同じである。
避難者が社会的マイノリティーであるとしても少数者の人権が守られなければならない。
(参照)【朝日新聞デジタル】 原発避難、隠すのやめた 16歳がローマ法王とした約束 (2019年3月20日)
http://sandori2014.blog.fc2.com/blog-entry-2125.html
5.子どもの意見表明を認め尊重すること
・特に、避難や保養をしたい、もしくは続けたいという避難している子どもの
意見表明を認め尊重すべきであると考える。
(大人も子どもも不当なバッシング、ヘイト、差別的取扱を避けことにもつながる)
・福島復興や政府の帰還政策に呼応する発言や発信にのみ発言権や意見表明の機会が与えられ、
避難者の実態、避難児童の心情、実相を理解してもらうための発言の機会は確保されていない。
・むしろ避難や保養の合理的必要性を訴える発言は「福島差別」につながるなどとし、
実質的に 言論・意見表明を封じようとする動きさえある。
※(参照)【3.11避難者の声】福島原発被害東京訴訟の中学生による原告最終陳述全文
(2017年10月25日@東京地方裁判所103号法廷)
http://sandori2014.blog.fc2.com/ blog-entry-1678.html
←ぜひ子どもの権利委員会で当事者発言の機会を!
6.国際社会からみた3.11避難者
・国際社会からみれば、東日本大震災および原発避難者は「国内避難」
(「国内避難民(国内強制 移動)に関する指導原則」GPID参照)に該当する。
・福島原発事故の被害者の人権保護について,国連ではすくなくとも6回の勧告が出されている。
2012年10月 第2回UPR勧告(オーストリア) /2013年5月 人権理事会グローバー勧告、社会権規 約委員会/ 2014年7月 自由権規約委員会/2016年3.11月 女性差別撤廃委員会 /2017年11月 第3回UPR勧告(4か国)(別紙参照)
⇒国連の勧告を直ちに受け入れ、完全に実施すること
↓
国内避難民が発生しているときに,生活地域の自主防災活動 や,災害対応行政において,この指 導原則が知識として知られておらず,実現されな ければ人権侵害状況が問題として認識されない まま放置され,悪化することになる。学校教育,社会教育,地域防災会議,自主防災活動などの あらゆる場面で,普 段からこの指導原則を周知し,学ぶ機会をつくることが必要 。
7.まとめ
・放射線被ばくから免れ健康を享受する権利=被ばくからの自由の確立(避難の権利)
・被災当事者・避難当事者の参画と実態に即した必要な施策の実施
・復興・再建への全ての段階において当事者(特に被ばくに脆弱な子ども)の意見を尊重し反映
↓
人権擁護の観点から外れない保護と救済 のために必要なこと
1.「国内避難に関する指導原則」に対応する国内立法化
2.「グローバー勧告」の国内立法化 と定期的健康診断の充足と無料継続の実施
3.選択的被ばく回避権の具体的施策・制度の実施→保養の国費国策での実施
4.避難当事者の制度設計への参画(避難児童の意見表明の機会と尊重)
以上
20180319 UNHRC
Oral Statement of MORIMATSU Akiko (text of 20180314)
1. ( Thank you for the opportunity to speak.)
2. My name is Akiko Morimatsu. I am here with other evacuees and mothers, together with Greenpeace
(Japan).
3. I evacuated from the Fukushima disaster with my two children in May 2011.
4. Shortly after the nuclear accident, radiation contamination spread.
5. We were repeatedly and unnecessarily exposed to unannounced radiation.
6. The air, water and soil became severely contaminated. I had no choice but to drink the contaminated water,
to breast-feed my baby.
7. To enjoy health, free from radiation exposure, is a fundamental principle. The Japanese Constitution states, “We recognize that all peoples of the world have the right to live in peace, free from fear and want.”
8. However, the Japanese government has implemented almost no policies to protect its citizens.
9. Furthermore, the government is focusing on a policy to force people to return to highly contaminated areas.
10. I call on the Japanese government to immediately, fully adopt and implement the recommendations of the UN Human Rights Council.
11. I thank UN member states for defending the rights of residents in Japan. Please help us protect people in Fukushima, and in East Japan, especially vulnerable children, from further radiation exposure.
12. Thank you (for your attention).
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=35hLjDjvyUk
UN Web TV: http://webtv.un.org/watch/japan-upr-report-consideration- 41st-meeting-37th-regular-session-human-rights- council/5753738284001/?term=
森松明希子演説日本語訳
2018 年 3 月 19 日 国連人権理事会
市民社会からの発言: 国際環境 NGO グリーンピース・インターナショナル
森松明希子と申します。避難者である母親たちと、グリーンピースとともにきていま す。わたしは、2011 年 5 月、福島の災害から逃れるために、二人の子どもを連れて避 難しました。 原発事故直後、放射能汚染は広がりました。わたしたちには、情報は知らされず、無 用な被ばくを重ねました。空気、水、土壌がひどく汚染される中、わたしは、汚染し た水を飲むしかなく、赤ん坊に母乳を与えてしまいました。 放射能から逃れ、健康を享受することは基本的原則です。日本の憲法は、「全世界の 国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ平和のうちに生存する権利」と書かれています。 しかし、日本政府は市民をまもるための施策は、ほとんど実施してきませんでした。 そのうえ、日本政府は放射線量の高い地域への帰還政策にばかり力を注いでいます。 日本政府は、国連人権理事会での勧告を、ただちに、完全に受け入れ、実施をしてく ださい。 国連加盟国のみなさんの日本の人々の権利擁護のはたらきに感謝します。今後も福島、 そして東日本の、特に、脆弱な子どもたちを、さらなる被ばくからまもることに力を かしてください。
ありがとうございました。
(国際環境 NGO グリーンピース・ジャパン訳)
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※ご自由に引用して頂いて結構ですが、出典の明示をお願い致します。
また、引用・転載してくださいましたら、当会までお知らせくださいませ。
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)
代表メールアドレス sandori2014@gmail.com
講演会資料(レジュメ)を公開致します。




東日本大震災避難当事者から見える8年後の被災者・避難者の子どもの人権状況と課題
2019年11月18日
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)代表
森松明希子
1.はじめに
東日本大震災及び東電福島原発事故から8年8ヶ月が経過したが、当初から現在に至るまで、原 発事故の被災者、 特に区域外避難者の実数と実態は未だに日本国政府によって把握されていない。 従って、的確な施策の実施や保護がなされるに至っていないことは自明である。また、被災者・ 避難者の声(意見) は原子力災害直後から現在に至るまでほとんど考慮・反映されていないという 点が指摘できる。特にこのような状況の中で、被ばくに最も脆弱な原発事故被災・避難者の子ど もの権利状況について、子どもの権利条約の4つの基本原則全てに違反する状況が8年間、継続 的に続いている点を指摘する。
2.子どもの「最善の利益」が第一次的に考慮されていない
原発事故直後、放射能汚染は広範囲に広がるも人々に情報は知らされず無用な被ばくを重ねた。 特に区域外避難者はほとんど公的支援がない。 信頼できる正確な情報提供も被ばく防護策もない中で被災者・避難者は苦闘している。
↓
「避難しても地獄、とどまっても地獄」という劣悪な状況が継続的かつ常態化している。
3.子どもの生きる、発達する、育つ権利の侵害
・放射線被ばくから免れ健康を享受する権利(被ばくからの自由、避難の権利)が特に子どもに
は全く確立されていない。「避難」は「保養」の最たるものであるところ、親・保護者の避難や
保養といった選択が子どもの被ばく拒否権・被曝防護権を左右することとなり、自力で避難を出
来ない全ての放射能汚染地の子どもたちに等しく被曝を避ける権利が行使できない。
※放射線被ばくから免れ健康を享受する権利=被ばくからの自由(避難の権利)
権利内容=被ばく拒否権(被ばく防護権)・ 選択的被ばく回避権・被ばく情報コントロール権
根拠=基本的人権、日本国憲法前文、13条、25条 、国際人権法
・被ばく防護の対策や制度が公的機関により等しく実施されていない。
・「保養」は民間・ボランティア任せ、「避難」は自己責任という名の国・自治体の保護義務の 放棄のため区域外避難者(いわゆる自主避難者)は自力避難を強いられている。当然子どもの避 難への意思決定の自由も奪われることになる。
・モニタリングポストは放射能の「見える化」による被ばく防護策となるが、撤去の動き
・本来国がやるべき県民健康調査の縮小の動き
↓
∴到達可能な最高水準の健康を享受する権利の侵害(子どもの権利条約24条1項に反する)
子どもの生命に関する固有の権利侵害ほか生存発達を最大限確保していない(同6条1項、2項、 9条1項、3項)
特に被ばくに脆弱な児童の最善の利益が主として考慮されているとはいえない(同3条1項違反)
(参照)国連人権理事会森松明希子演説、 第3回UPR勧告(4か国)(別紙参照) 、グローバー勧告、
「母子避難、心の軌跡」(かもがわ出版)97-99頁
4.子どもの差別されない権利の侵害
・多様な被害実態を市民社会も把握していない。
例)復興庁の発表する避難者数の実態との齟齬、乖離、指摘後も改善なく8年経過
→初動ミス。 避難者数は政策立案の基となる重要な数字。復興庁はもとより受け入れ先自治体 は被災者・避難 当事者の声に耳を傾け、避難者数を含め正確な実態把握に努めて基本的人権に基 づく保護義務を履行すべき。
・学校、教育の現場での311被災状況、実態の把握、避難者への理解の欠如
・避難をするしない、被ばく防護策への意識の違い、親の判断などにより差別される。
・避難者いじめ問題(電気消したら光る、放射能がうつる、菌扱い/レントゲン撮るのと一緒、 飛行機に乗っても被ばくする、住んでる人もいるのに神経質、気にしすぎ、「放射脳」と揶揄され る、自然放射能もあるではないか/お金貰ってる、焼け太り←これらはいずれも的外れで、避難の 実相・実態に対する無知・不知からの悪意なき精神的追い込み)
(参照)「3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ」具体的事例多数掲載
※避難者いじめ事件「あのあときたくさん死んだから生きると決めた」少年の例は氷山の一角
・強制避難区域と区域外避難の保護・施策の不均衡による差別
「自主避難」は「自力避難」であるにもかかわらず根拠なき誹謗。
「自主避難」=勝手に避難した人、と印象付けられているためより意見表明に対して過酷な状況。
放射能が五感で体感出来ないことへの充分な理解、発言のための社会的環境が整えられていない。
・実際に避難した人と留まる人、帰還した人への差別的取扱い(帰還する人だけ引越し費用など)
・一般の被災していない人との差別的取り扱い
福島県民のみ年間20ミリシーベルトを受忍させられている。
(一般公衆の被ばく限度は年1mSv)
・不当なバッシング(非国民、歩く風評被害、裏切り者などの誹謗中傷)ー結果→「隠れ避難 民」
・避難継続のための制度・施策の皆無の一方で政府の帰還政策のみの強化
→経済的困窮ほか避難 の継続の困難
→望まない帰還
→無力感、自暴自棄、自己肯定感の欠如(どうせボクは病気になる)
→過去を黒塗りする人生(アイデンティティーの喪失)
・アイデンティティーの喪失
避難の正当性・相当性への社会の不知、繰り返される避難者数カウント漏れにより避難実態の 基礎データも実態も把握されない
→大人社会のバッシングやヘイトを間近で見るこどもたち
→避難者であることを明かすことができないことは
自身のアイデンティティーや存在意義も否定されていることと同じである。
避難者が社会的マイノリティーであるとしても少数者の人権が守られなければならない。
(参照)【朝日新聞デジタル】 原発避難、隠すのやめた 16歳がローマ法王とした約束 (2019年3月20日)
http://sandori2014.blog.fc2.com/blog-entry-2125.html
5.子どもの意見表明を認め尊重すること
・特に、避難や保養をしたい、もしくは続けたいという避難している子どもの
意見表明を認め尊重すべきであると考える。
(大人も子どもも不当なバッシング、ヘイト、差別的取扱を避けことにもつながる)
・福島復興や政府の帰還政策に呼応する発言や発信にのみ発言権や意見表明の機会が与えられ、
避難者の実態、避難児童の心情、実相を理解してもらうための発言の機会は確保されていない。
・むしろ避難や保養の合理的必要性を訴える発言は「福島差別」につながるなどとし、
実質的に 言論・意見表明を封じようとする動きさえある。
※(参照)【3.11避難者の声】福島原発被害東京訴訟の中学生による原告最終陳述全文
(2017年10月25日@東京地方裁判所103号法廷)
http://sandori2014.blog.fc2.com/ blog-entry-1678.html
←ぜひ子どもの権利委員会で当事者発言の機会を!
6.国際社会からみた3.11避難者
・国際社会からみれば、東日本大震災および原発避難者は「国内避難」
(「国内避難民(国内強制 移動)に関する指導原則」GPID参照)に該当する。
・福島原発事故の被害者の人権保護について,国連ではすくなくとも6回の勧告が出されている。
2012年10月 第2回UPR勧告(オーストリア) /2013年5月 人権理事会グローバー勧告、社会権規 約委員会/ 2014年7月 自由権規約委員会/2016年3.11月 女性差別撤廃委員会 /2017年11月 第3回UPR勧告(4か国)(別紙参照)
⇒国連の勧告を直ちに受け入れ、完全に実施すること
↓
国内避難民が発生しているときに,生活地域の自主防災活動 や,災害対応行政において,この指 導原則が知識として知られておらず,実現されな ければ人権侵害状況が問題として認識されない まま放置され,悪化することになる。学校教育,社会教育,地域防災会議,自主防災活動などの あらゆる場面で,普 段からこの指導原則を周知し,学ぶ機会をつくることが必要 。
7.まとめ
・放射線被ばくから免れ健康を享受する権利=被ばくからの自由の確立(避難の権利)
・被災当事者・避難当事者の参画と実態に即した必要な施策の実施
・復興・再建への全ての段階において当事者(特に被ばくに脆弱な子ども)の意見を尊重し反映
↓
人権擁護の観点から外れない保護と救済 のために必要なこと
1.「国内避難に関する指導原則」に対応する国内立法化
2.「グローバー勧告」の国内立法化 と定期的健康診断の充足と無料継続の実施
3.選択的被ばく回避権の具体的施策・制度の実施→保養の国費国策での実施
4.避難当事者の制度設計への参画(避難児童の意見表明の機会と尊重)
以上
20180319 UNHRC
Oral Statement of MORIMATSU Akiko (text of 20180314)
1. ( Thank you for the opportunity to speak.)
2. My name is Akiko Morimatsu. I am here with other evacuees and mothers, together with Greenpeace
(Japan).
3. I evacuated from the Fukushima disaster with my two children in May 2011.
4. Shortly after the nuclear accident, radiation contamination spread.
5. We were repeatedly and unnecessarily exposed to unannounced radiation.
6. The air, water and soil became severely contaminated. I had no choice but to drink the contaminated water,
to breast-feed my baby.
7. To enjoy health, free from radiation exposure, is a fundamental principle. The Japanese Constitution states, “We recognize that all peoples of the world have the right to live in peace, free from fear and want.”
8. However, the Japanese government has implemented almost no policies to protect its citizens.
9. Furthermore, the government is focusing on a policy to force people to return to highly contaminated areas.
10. I call on the Japanese government to immediately, fully adopt and implement the recommendations of the UN Human Rights Council.
11. I thank UN member states for defending the rights of residents in Japan. Please help us protect people in Fukushima, and in East Japan, especially vulnerable children, from further radiation exposure.
12. Thank you (for your attention).
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=35hLjDjvyUk
UN Web TV: http://webtv.un.org/watch/japan-upr-report-consideration- 41st-meeting-37th-regular-session-human-rights- council/5753738284001/?term=
森松明希子演説日本語訳
2018 年 3 月 19 日 国連人権理事会
市民社会からの発言: 国際環境 NGO グリーンピース・インターナショナル
森松明希子と申します。避難者である母親たちと、グリーンピースとともにきていま す。わたしは、2011 年 5 月、福島の災害から逃れるために、二人の子どもを連れて避 難しました。 原発事故直後、放射能汚染は広がりました。わたしたちには、情報は知らされず、無 用な被ばくを重ねました。空気、水、土壌がひどく汚染される中、わたしは、汚染し た水を飲むしかなく、赤ん坊に母乳を与えてしまいました。 放射能から逃れ、健康を享受することは基本的原則です。日本の憲法は、「全世界の 国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ平和のうちに生存する権利」と書かれています。 しかし、日本政府は市民をまもるための施策は、ほとんど実施してきませんでした。 そのうえ、日本政府は放射線量の高い地域への帰還政策にばかり力を注いでいます。 日本政府は、国連人権理事会での勧告を、ただちに、完全に受け入れ、実施をしてく ださい。 国連加盟国のみなさんの日本の人々の権利擁護のはたらきに感謝します。今後も福島、 そして東日本の、特に、脆弱な子どもたちを、さらなる被ばくからまもることに力を かしてください。
ありがとうございました。
(国際環境 NGO グリーンピース・ジャパン訳)
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※ご自由に引用して頂いて結構ですが、出典の明示をお願い致します。
また、引用・転載してくださいましたら、当会までお知らせくださいませ。
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)
代表メールアドレス sandori2014@gmail.com
ブックレット『 red kimono ~福島原 子力発電所事故からの避難者たちによるスピーチ、手紙、そして避難手記・ A speech, letters and memoirs by evacuees from Fukushima ~』
2016年3月開催決定!東日本大震災5周年企画@梅田 チラシ完成!!拡散希望
東日本大震災5周年企画@梅田
(阪急梅田三番街)
開催決定!!
2016年3月11日、東日本大震災から丸5年を迎えます。
皆様にとってどのような5年間でしたか?
私達サンドリは結成2年目、3.11避難者の声を様々な形、色々な場所で伝えてきました。
その度に、大きな反響をいただきました。
5年が経ってもまだ避難し続けてる現実、3.11避難者の「想い」「声」を多くの方に知ってほしいと思ってます。
~阪急梅田三番街での展示期間~
2016年3月1日~11日
時間 10時~18時(3月1日初日のみ12時から)
※土日はお休みです
場所 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
梅田お客様サービスプラザ
大阪市北区芝田1丁目1番3号阪急三番街
南館地下1F
☆お手伝い募集
展示中の会場の見守り人員を募集してます。
10-12時、12-15時、15-18時のシフト制で、一日だけでも可能ですので
お手伝いしてくださる方、お気軽にご連絡ください。
老若男女、避難者、ご支援の皆さま問わず大募集です。
また、企画の持ち込み(お話会、交流会、読書会、即席川柳大会などなど・・・)も大募集です。
多くの皆さまに関わりながら、避難者の「今」を知っていただけましたらと思います。
<お問い合わせ先>
東日本大震災避難者の会Thanks & Dream
【梅田展示会お手伝い】係り
メールアドレス sandori2014@gmail.com


(阪急梅田三番街)
開催決定!!
2016年3月11日、東日本大震災から丸5年を迎えます。
皆様にとってどのような5年間でしたか?
私達サンドリは結成2年目、3.11避難者の声を様々な形、色々な場所で伝えてきました。
その度に、大きな反響をいただきました。
5年が経ってもまだ避難し続けてる現実、3.11避難者の「想い」「声」を多くの方に知ってほしいと思ってます。
~阪急梅田三番街での展示期間~
2016年3月1日~11日
時間 10時~18時(3月1日初日のみ12時から)
※土日はお休みです
場所 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
梅田お客様サービスプラザ
大阪市北区芝田1丁目1番3号阪急三番街
南館地下1F
☆お手伝い募集
展示中の会場の見守り人員を募集してます。
10-12時、12-15時、15-18時のシフト制で、一日だけでも可能ですので
お手伝いしてくださる方、お気軽にご連絡ください。
老若男女、避難者、ご支援の皆さま問わず大募集です。
また、企画の持ち込み(お話会、交流会、読書会、即席川柳大会などなど・・・)も大募集です。
多くの皆さまに関わりながら、避難者の「今」を知っていただけましたらと思います。
<お問い合わせ先>
東日本大震災避難者の会Thanks & Dream
【梅田展示会お手伝い】係り
メールアドレス sandori2014@gmail.com


チラシができました!!12月7日(日)「CSP(コモンセンスペアレンティング)講座」のご案内

避難生活を送られている皆さまへ
東日本大震災からもうすぐ丸4年、
避難する・しないの選択に始まり、避難生活を続けるのが精一杯だった
特に子育て世帯の避難者の皆さんにおかれましては、
特異な環境に親子ともども置かれている状況だったと思います。
ふつうの日常の暮らしの中では受講する機会のある
地域で開催されるような子育て支援の講座に
この4年間、参加するのもままならなかったのではないでしょうか?
幼児〜大きいお子さんまで、
お子さんの年齢を問わず、
子どもと接する機会のある人には
たいへんおすすめの講座です。
☆皆さまへ
日頃から、避難者の子どもたちの心身の健やかな成長を見守りサポートして下さる方々からの
ご支援とご協力により、本講座の開催が出来ますこと、
心より感謝申し上げます。
チラシ内容文字起こしは下記のとおりです。
子どもたちを連れての避難生活を送られているお知り合いの方々に、
是非お知らせください。
【CSP(コモン センス ペアレンティング)講座のご案内】
子どもが言うことを聞いてくれない、
しつけをどうしたら良いかわからない、
つい怒鳴ってしまう、叩いてしまう等、
子育ての悩みに対して
「怒鳴らなくても伝わる魔法のスキル【CSP】」を学び、
子どもとの関わり方やコミュニケーションの方法を学んで、
子育て練習にチャレンジしてみませんか?
【日時】2014年12月7日(日)10時~12時
【場所】大阪市北区中津2丁目8番中津リバーサイドコーポE棟
2階第一集会所
※1階第二集会所(保育室)
御堂筋線中津駅から徒歩7分、阪急宝塚神戸線中津駅から徒歩13分
【講師】社会福祉士、小学校教員の経験あり。
お子様4人お持ちです。
子育て支援の活動をされています。
【定員】15名まで(先着順)※保育あり
【対象】子どもと接する機会のある避難者(避難元・避難の形態は問いません)
【参加費】無料
【申込み先】sandori2014@gmail.com までメールでお申込みください。
保育が必要な方はお子様のお名前と年齢をお知らせください。
【主催】東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」
なお、当日保育室は午後も確保してます。
お昼ご飯(各自でご用意ください)を食べながらおしゃべりもいいですし、
午後はウクレレコンサートもあるので聞きたいかたはどうぞ!
また、すぐそばに中津公園があるのでお外でも遊べます。
それでは、参加申し込みお待ちしております。
チラシができました!!【神戸ルミナリエ企画】避難者の「声」を届けませんか? (原稿募集)

【神戸ルミナリエ企画】避難者の「声」を届けませんか?(原稿募集)
もうすぐ東日本大震災から丸4年を迎えます。
避難者の今の想いや社会へ知ってほしいことなど、
避難者の「声」を関西の方々に届けませんか?
これまで支えてくださった方々への感謝の言葉でも、
あの日から時が止まったままです、という方も、
帰還の目処が立たずこれからどうしてよいか迷っています、など、
まだまだ辛くて大変な避難の現実をお伝えすることでも何でも構いません。
ご自由に、「今」の率直な思いをお書き下さい。
神戸大学の大学院生が中心となって、
2012年、2013年と神戸ルミナリエで避難者支援ブースを出展されています。
今年のルミナリエでも出展の準備を進めており、
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」の結成趣旨にもピッタリ合致しますので、
今後は協力団体として名を連ねさせていただこうと思っています。
ブースでは、避難者の方の想いをパネルにして展示しています。
震災被災者へ想いを寄せ、この時期に神戸に訪れた方々に
毎年この企画は高い評価を得ています。
また、関西の地に避難してくることになった私たち避難者にとっても
「今伝えたいこと」を伝えられる絶好の機会でもあります。
そこで、避難者の方に現在の想いや社会に知ってほしいことなどに関して
メッセージ原稿の執筆を募集いたします。
○執筆に関する詳細事項
・文字数:250字から350字程度
・締め切り:11月19日(水)
・パソコン、手書き、どちらでも可
・匿名で展示(Aさん、Bさんなど)されます。
・「福島県田村市→大阪府堺市」のように避難元と避難先を示します。
避難元や避難の形態などは問いません。
昨年も関東・東北からの避難者がほぼ同数展示されました。
避難元に戻られた方でも避難元に残るご家族の方も原稿をお寄せください。
・原稿料はございません。
・現在の想い、社会に知ってほしいことを中心にご自由にお書きください。
※ご不明な点がありましたらご遠慮無くお尋ねください。
〈メッセージ原稿の送り先・お問い合わせ〉
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」
メールアドレス sandori2014@gmail.com
※東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」とは、
避難者が避難者のために主体的に活動し、
お支え下さる方々へ感謝することを忘れず、
避難者の「今」を真摯にお伝えすることによって
社会貢献につながる活動を自発的に行う避難当事者団体です。
参加メンバー随時募集中(^^)
〜ルミナリエでの展示期間〜
2014年12月4日(木)~8日(月)まで(予定)
ブース出店の場所 東遊園地最南端の噴水広場(関電ビル東側)
※メイン会場を通らないで三ノ宮駅からフラワーロードを南下するとたどりつけます。
メイン会場からは若干離れています。
当日のお手伝いも大歓迎(^^)
すべてのご応募・ご連絡・お問い合せはこちらまで。
メールアドレス sandori2014@gmail.com